あさぶろ日記

note のほうに書いている記事を保管しているだけです。

毒親になってしまいそうなのを必死に踏みとどまっている(いや既にもうアウトかも?)話。

先日、このような記事を書いた。ありがたいことに読んでくださった方も多くいらっしゃるようだった。

ただ、この記事が微笑ましい、なんだか胸がホッコリするような心温まる話だったとすれば、今から書くこの記事は、それとは正反対に、真っ黒い心が溢れ出てくる話。

良い話だけ、綺麗な話だけ公開していればいいかもしれないが、私にはそれができない。良いも悪いも、ありのままの感情や思考を残しておきたいからだ。

小学2年の息子は、優しい。大の人好きだ。
だからこそ心配になってしまう。

そんな彼に対して、親である私があまりに過保護で過干渉になっているのを改めて感じ、それを抑える葛藤に苛まれている話。


ある日、息子がこんなことを言い出した。

「今度の休み、友達と一緒に遊ぶから。○○公園に、午後1時に集合。親は来なくていいよ」

おお、そうか。実は、もう既に過保護全開で恐縮だけれど、今まで、息子がお友達と遊ぶ際には親同伴だった。基本的には、と言うか子供の親どちらも一緒にその場に居たのだ。

それが今回、親なしで、彼一人で遊びに出かけると言うではないか。それはそれで、心配である反面、だんだん成長していくのだなと少し誇らしくもあった。

よし、分かった。その今度会う友達はどんな子なの?と訊けば、学童ではなくて下校班で帰る日に、一緒の通学路の子だと言う。あー、同じクラスではないのね。そうか、そういうコミュニティもあるのだな。でもまぁ、初めて会う子だし、一応その日は集合場所まで、一応親がついていくよ。挨拶もしたいし。うん、分かった、と息子。

そして別の日、そろそろその約束の日が近づいてきて、念のための確認でまたその話について尋ねる。

今度遊ぶお友達どうなった?そうすると、

「あー、やっぱり公園じゃなくて俺の家の前になった。土曜日ね。時間は12時」

えっ、集合時間と場所変わったの?まあいいや。でも、今度下校班で一緒になった時に、一応確認したほうがいいよ。分かったー、と息子。

そしてまた別の日。しつこいと分かっていても、つい気になって訊いてしまう。遊ぶ約束って、どうなった?

「えっとね、やっぱ△△のお店の前に、2時5分だって」

は?2時5分?何その時間設定。おかしくね…?というか、時間も場所もコロコロ変わって個人的には全く信用ならないんだが…。内心そう思わずにいられなかったが、せっかく息子が仲良くしている友達。あまり文句を大っぴらに言うのは憚られる。なんだか怪しいがここはひとまず飲み込もう。

そして当日。その予感は的中した。

付き添いは妻がしてくれて、息子と集合場所まで行ったが、待てど暮らせど、友達はやって来ない。午後2時から待っていた。うーん、おかしいなぁ。もう10分も経った。息子は、こう言う。

「もしかして俺のことを探して、場所移動しちゃったかな。○○公園でよく遊ぶと言ってたから、そこにいるのかも」

そうして、息子と妻は公園に移動。もちろん居ない。それで結局、家に帰ってくることになった。

おかえり。私が出迎えた時、息子の顔はなんだか寂しそうに見えた。次会ったらさ、また訊いてみなよ。うん、分かった。何かあったのかな、と心配そうだった。

私の心は段々と曇っていく。本人には言わないが、そんなはずがないだろう。可愛い子供に、期待させておいて落ち込ませて。きっとその子供が自分勝手な行動をして、息子を振り回しているに違いない。いやいや、でも疑っても仕方ない。まあ今回は意思疎通が上手くいかなかっただけ。せめて親御さんを通せば、もう少しスムーズにいくのだろうけれど。

それから、息子は大好きなゲームに一人興じて、私は娘と買い物に行ったり、妻は家のことをやったりして、そのお休みの日を過ごした。本当はどこかに出かけても良かったけれど、息子の友達と遊ぶ約束もあるから、何も予定を入れなかったのだ。

そうして夕方になった。午後の4時すぎ。娘が、自転車の練習をしたい、とのこと。そろそろ辺りも暗くなりそうだったので、急いで近くの公園に向かう。息子も、最近新しくした自転車に乗って行く。家族で、しばらく公園で遊び、そろそろ帰ろうと。

帰りは、私が娘の自転車に付き添い、妻が息子の自転車と伴走する。息子はビュンビュンと自転車を飛ばして進むが、娘の方はまだ補助輪だ。そのため、スピードの差は大きく、みるみるうちに離されて妻と息子の姿は小さく見えなくなる。もう帰っちゃったかな、そう思っていたら、妻からメールが届いた。

「お友達、家に来たよ」

え?訊けば、息子の友達が家に遊びに来ているらしい。ああ、そうなんだ。でももう辺りは暗くなってきているし、大丈夫かな。そんなことを思いながら、私と娘も、ようやく帰宅した。

ただいまー、と玄関のドアを開けようとした途端、小さい子供二人が勢いよく飛び出してきた。うわっ、なんだ、あっ、この子達が息子のお友達か。私はそうすぐに理解して「こんにちは」と彼らに声をかける。

しかし、彼らからは返答は何も無い。ジロリと私の顔を一瞥したかと思うと、すぐに外に駆け出していった。それから今度は、息子が家から飛び出して来た。おい、どこに行くんだ。そう息子に問いかけると、ちょっと見送ってくる!とのこと。もう辺りは暗くなっていたし、心配なので、私も慌ててその跡を追う。

やっと彼らに追いつき、そこからは素直に自分たちの家に帰って行ったようだった。もちろん息子のことが心配だったし、小学生がフラフラしているのは危ないので家まで見届けたいと思っていたけれど、実は、私はこの子達の家が何処か知りたかった気持ちもあった。それは、今度もし息子が一人で遊びに出かけた際に、誰の家に遊びに行ったのかその場所の選択肢を増やすために知っておきたかったことと、こんな遅くまで子供が遊び回っても親は心配ではないのか知りたかったという気持ちからだった。できれば親に挨拶もしたかった。

道中彼らの話を聞いている限り、どうやらこのお友達同士でいつも一緒に遊んでいるようだった。結局、親御さんとは話すことはできなかった。子供たちだけで遅い時間まで遊ぶことは、日常茶飯事らしかった。

その友達は帰り際こう言っていた。

「じゃあ次の土曜日、遊びに行くよ。○○(息子の名前)の家ピンポンする」

息子は「宿題あるからそれ終わらせないと」と答えると、

「だめだよ、宿題なんかやらなくていいから遊ぼう」

冗談半分だったのかもしれない。息子は「えー、でもなあ」とニヤケながら優柔不断な態度。恐らく、息子は遊びに誘われたら断れないかもしれない。本当に宿題をやらずに遊びに行きそうだ。ここでも私は、何となく心の中にグツグツとした黒い感情が煮えているのを感じていた。

息子と一緒に帰宅すると、妻は浮かない顔をしていた。どうしたの?と訊くと。

「あの子達、うちの中に入ってたら真っ先に二階へ上がって行ってたよ。私は自転車の片付けして気付かなかったんだけど、勝手に入って行っちゃって…」

我が家は一軒家なのだが、普段の生活とか子供が遊ぶところは一階で、二階は主に私の仕事部屋と寝室があった。その二階に用事なんて無いはずだ。というか、仕事関係のパソコンもあるのだし、おもちゃにされて壊されても困るから、子供には触ってほしくない。息子や娘にはいつも言っているので、そのようなことをしないはずだが、何も知らない子供なら遊んでしまうかもしれない。

妻に訊けば、お友達は入ってくるなり二階へ行ってしまって、止めても聞かなかったという。しかも、このご時世、手洗いうがいは必須だと考えていたが、それもせずに家の中で走り回っていたらしい。

そして、彼らは息子と、このような会話をしていたとのこと。

「どうして集合場所で待っててくれなかったの?」

「えっ、でも2時には待ってたんだよ。
 公園に探しに行っても居なかったじゃん」

「でも俺たちは2時半に居たよ。
 待っててくれればよかったのに」

「ああ、そっかあ…」

えっ?いやいやいや…来るかどうかも分からないのに、ずっと待っていろと?私の中での黒い感情は、抱えきれないほど大きくなった。ちょっとあり得ないな、と。

親が子供の友達を選ぶことは、良くないことだと思っている。しかし少なくとも、彼らを二度と家には上げたくないと思ってしまった。というか上げる上げないの判断を待たずして、勝手に入ってきてしまったワケだけれども。

礼儀、と言うと笑われるかもしれない。私だって礼節を弁えた行動をしているか自信は無いし、そのような態度が四六時中常に正しいとも思っていない。

けれど、せめて最初くらいはそういう「私は安全ですよ、こういう人ですよ」という最低限のやりとりが、お互いにあってもいいのかな、と思う。いや「あってもいいのかな」じゃない。むしろ無いと怖い。人間として、というか、社会生活の中で活動する一個人として。それをすっ飛ばして、自分勝手に動いて相手を振り回すことに、私は納得がいかない。

まだ小さい子供だからというのは理解している。それでも、やっぱりどこか許せない、幼稚な自分が居るのだ。自分自身、そんな小さいことを気にするつまらない奴だということも分かっている。

息子は優しい。人好きだ。楽しいことが大好きだ。そして、影響されやすく、流されやすい。そのお友達が本当はどんな子なのか私には分からない。

  • あなたは誰で、どんな子なの?
  • 親はどんな人なの?
  • ちゃんと挨拶もできないの?
  • よそのお宅に上がるのに手も洗わないの?
  • 勝手にドカドカと他人の家の中の色んな部屋に入るの?
  • 誰かと待ち合わせしているのに時間にルーズでいるの?

そう言いたい気持ちを必死に押し殺す。くっそつまらない人間で恐縮だが、最低限の礼儀が無いと、こうも不快で不安な気分になるということを改めて知った。私も妻もたぶん同じような価値観で、そのお友達に対して似た感情を持ったのだと思う。だから浮かない顔なのだ。不信感。

自分も、そういう最低限な部分は守るように行動をしたいし、自分の子供もそうあってほしいと思った。

そして、息子に伝える。

「宿題はやってから遊んでね。

 あと、悪いけど、家で遊ぶのは、
 その子のお家の人と挨拶してからにしたいな。

 それと、もし一人で誰かお友達のお家に行く時は、
 手洗いとか挨拶とか、ちゃんとするんだよ」

口うるさいかもしれない。いや確実に口うるさい。知っている。

息子の優しさはとても良い部分である。が、優しすぎる。というか甘すぎる、友達に。息子には、ただ楽しいことに流されるだけでは心配だし、お互いがお互いを大切にできる関係の、そんな友達を作ってほしい。

親が、子供の交友関係についてあまりに細かくとやかく言うのは間違っている。それは分かっているけれど、つい不安になってしまう。彼を信じるしかないのだけれど。というか、いつまでも子離れできないのはこっちも困るし、一人で自由に行動して欲しい気持ちはあるはずなのに。

過干渉・過保護は自覚している。だからこそ、子供達には、私のようにこうなってほしくないから、なんとか気持ちを抑える。そんな毒親一歩手前。