あさぶろ日記

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木曜日の楽しみの話。

日常の中の、ほんの一コマの話。

我が家の小学二年の息子は、普段は、学校の授業を終えると、そのまま学童保育に向かう。

しかし、木曜日は、習い事があるので、学童には行かずに下校班で帰ってくるのだ。集団下校と呼ぶのかな、地域や学校によって異なる気がするので正しい呼び名は分からないけれど。

とにかく、彼は一人で通学路を歩いて、家路を辿るのだ。子供のランドセルにはGPS機器を入れてあるので、その位置情報をもとにして、帰ってくる道のりはこちらで把握することができる。

私は、ほぼほぼ在宅で仕事をしている。だから「そろそろ帰ってくるかな?」という時間帯になると、位置情報をたしかめる。ああ、もうこの辺まで来たのか。なんだ、まだ進まないな。どっかで道草食ってんのかな。おっ、そろそろ大通りの角を曲がってくるな。

それを確認すると、私は、自宅の階段窓を開けて、外を見る。

・・・まだ来ない。

・・・まだだ。

スマホから位置情報を見る)

・・そろそろのはずなんだが。

・・・ん?見えた!

大きなランドセルに背負われているように背負いながら、一生懸命、一歩一歩、歩いてくる息子が見える。

家ではワガママを言ったり、怒りっぽかったり、妹としょっちゅうケンカしたりするけれど、まだ二年生なんだな、と。彼の背丈の小ささを遠くから眺めていると、なんだか胸がホッコリしてくる。

ようやく、顔が認識できるくらいの距離まで近付いてきた。

私に気付いて、息子はパッと笑顔になる。私もきっと、窓から見下ろしながら、ずっと笑顔だっただろう。近所の人からすれば、なんかずっと窓から顔を出して、オッサンがニタニタ笑っている姿は、ちょっと不気味なはずだ。でも気にしない。

家のすぐそばまで来ると、彼は駆け出して、走って家に到着する。私が家に居ると分かっているはずなのに、なぜか家のインターホンを鳴らす。私は、ふざけて変顔をした息子の映ったモニターを見る。そして玄関を開け、出迎える。

「お帰り!」
「いやー、今日はあちいよ!アイスくれ!」

それが私の、木曜日の楽しみ。

そんなことをしているもんだから、その時間帯は、まったく仕事に集中なんかしてない。すみません。おしまい。