あさぶろ日記

note のほうに書いている記事を保管しているだけです。

仕事でやる気が出ないときの傾向と対策の話。

仕事で、どうにもやる気が出ないことがある。

キャリアアップだとかビジネス最前線だとか、そういった仕事意識の高い記事の多い note の中で、こんなに意識の低い書き出しで申し訳ない。でも、そういう時は誰だってあるよね。えっ、無い?私だけかな。

さて、なぜやる気が出ないのか。ちょっと考えてみた。個人的な経験と憶測の域を出ないことを承知で、傾向と対策も併せて書いてみる。

なかなか長いです。時間がある方はどうぞ。
でも多分あんまり役には立たないでしょう。

1.気乗りしない種類の仕事が目の前にあるから。

たしかにこれはやる気が出ない。嫌いとか苦手とかそういう類の仕事が目の前にあって、片付けなきゃいけないのだけれど、どうしてもやる気が出ない。そういうのはある。

対策)仕事を小さく分けてみる。

対策をとるなら、恐らく「スモールステップ」という考え方が有効なように思う。それは、複雑で大きく見える仕事であっても、一つ一つの作業に分解していくと、実はそこまで面倒だったり嫌だと思ったりする作業は少なかったりするというものだ。「結構めんどくさい仕事任されたな・・」と思っても、細かくやるべきことを分けていったら、一つ一つは単純で、案外すんなり終わってしまうこともよくある。

拒絶反応を示してしまう類の仕事であっても、見方を変えてみるのも一つの手だ。個人的な話で恐縮だが、私は以前、仕事でテレアポを担当していた経験がある。営業内容は悪質なものでもないし、正当なルートで得た個人情報をもとに連絡をしていたのだけれど、やっぱり見知らぬ人にいきなり電話をかけるというのは、私には抵抗があった。人見知りだし、コミュ障だし。受話器の向こうでいきなり怒っているお客さんとかも居たし。そういうことがあると、電話をかけようとすること自体も、億劫になってくる。

けれど、あるとき見方を変えて、すべて「作業化」してみた。電話するべき先方のチェックリストを作って、セールストークも何パターンか想定しておいて、相手の出方によってロジックを条件分岐させてフローを作っておいて、その通りに電話をかけて話をして、アポを取る。一つ一つの作業に分割して、ひたすらそれを実行していくだけだ。フローに該当しないパターンが出てきたり、こういうお客さんならこういう出方をするとアポ成約率が上がるなぁ、というところが見えてきたりする。もちろん失敗することもある。そうやっていると、何となく「ゲーム感」が出てきて、それほど苦痛には思わなくなった。いや、苦痛に思うことは思うのだけれど、自分が「ただ決められたタスクをこなすロボット」として機能していると思えば、心はそこまで傷つくことはなかった

だから、一つ一つのやらなければいけない作業を洗い出して分解する方法は、ここでも役立つと思う。そして、やらなければならないなら、いっそ楽しんでみるというのも手だ。

ただ、残念ながら、今の私には、別にそういう仕事が眼前にあるわけではない。むしろ、胡散臭く聞こえるかもしれないが、結構やりがいがある仕事を貰っているつもりなので、「仕事めんどくせえなぁ」という思いではないのだ。

2.自分の能力に合っていない、レベルの低い仕事だから。

何をもってして自分の能力というものが分かるのか微妙だが、なんとなく分かる。「こんな誰でもできる雑用の仕事なんて、やる気出ねぇなぁ。俺はもっとビッグな仕事がしたいんだよ」というやつだろう。

対策)完璧にこなしてみる。それでも退屈なら異動願いや転職もあり。

その原因は、恐らくまず「簡単だ」と思っていても、実はそこまで真剣にその仕事に対して向き合っていないためだと思う。本当にレベルが低いと思う仕事なのであれば、その仕事に繋がる前の段階の仕事がどんなものであるか、把握しているだろうか。担当した仕事の先にはどのような仕事があって、それによって最終的に顧客や会社自体にどうインパクトを与えるものか、正確に理解しているだろうか。果たして事業全体を見渡したうえでその仕事を「簡単」とか「退屈」と判断しているのだろうか。そして「俺には役不足だ」と思う前に、その仕事について改善する余地は本当に全くゼロなのだろうか

そう考えると、きっとまだまだ手を付けなければならないことはあるはず。そこまで全て理解して完璧にこなして、改善すべき箇所が一切無くなっても、やっぱりまだ「だるいなぁ」とか「こんなんチョロいわ」と思うほど退屈なら、チームや部署の配置換えを希望するのも良いかもしれない。きっとそれほど仕事の全体像を把握して動くことのできる人材であれば、他部門でも活躍できるだろう。

それも叶わないのなら、いっそ転職するという手もある。ただし、転職するなら、あまり勢いでやらないほうがいいかもしれない。その話は以前、こちらの記事で書かせていただいた。

では、私の場合はどうかというと、自分の能力はそれほど高いとは思っていないし、与えられた仕事についても簡単というものはない。かと言って激むずレベルの仕事も無い。ほどほどでちょうど良いと感じている。そう考えると、きっと今の能力的には合っているのだろうと思う。

3.妙に満足してしまっているから(気持ちが安定しすぎている)。

実は、私の今回のやる気の出ない原因というのは、これだと思う。

仕事(あるいは職場)にも慣れた。やるべきことは分かる。この先やろうとすることも、やらなければいけないことも、うっすら見えている。暇でもないし、忙しくもない。そして、仕事をしたらしたで、十分やりがいもあるような気もする。それは、現状に満足し、どちらかと言うと安定した状態にあるということだ。

だけど、言い方は悪いが、どうしてもその現状を「ぬるま湯」に感じてしまう。「自分はこのままでいいのか」とか「このまま、この会社で働いていて未来はあるのかな」とか、そんな懸念というか不安が頭をもたげてくる。気づいたらある時「茹でガエル」になってしまわないかという漠然とした不安があって、目の前の仕事が集中できなかったりする。客観的に見れば、安定しているがゆえの、実に贅沢な悩みではある。

さて、そのような時どうしたらよいか。
個人的にはこんな対処法をとったりしている。

対策)ベンチャー企業に転職したつもりになってみる。

断っておくと、この方法は、万人には当てはまらないことを承知で、実際に私がやっていることをご紹介する。

まず、転職サイトのプロフィール登録を細かく入力する。スキルだとか今までの経験だとか、エンジニアならコードも載せたりして出来るだけ詳細に書いておく。余談だが、これは自分自身のキャリアの棚卸しにもなるので、別に転職をするつもりがなくてもやってみると色々見えてきて便利だったりする。

すると、サイトやそのサービスによっては、企業からオファーのメールが届いたりする。中には本気っぽいものもあるが、大体のメールは中身を読むと、企業側が複数の求職者宛にバラまいているものだったりする。
その受信メッセージ一覧を眺めるだけでも、「あれ、もしかして俺、結構市場価値高いんじゃないの」と錯覚して、自己肯定感が高まる。仕事でミスしたりして落ち込んでいる時には「あっ、こんな俺でも拾ってくれるところはありそうだな…」と思えて慰めになる。

次に、その中でも結構エッジの効いたベンチャー企業を選んで、その企業の公式ホームページを実際に見てみると良い。
オファーを貰っていなくとも、目についた急成長中の会社があればそこでもいい。すると、なかなかイケイケな社員が会社紹介をしていたりする。インスタや TikTok などの比較的若者向けの SNS に情報がアップされている企業であれば、なお良い。できれば、社員が若々しくて社内の雰囲気が和気あいあいとして、活気のある写真や動画が載っているほうが良い。もしかしたら美人の広報社員や、いかにも体育会系のがっちりした営業社員が居るかもしれない。
そして、大体そういうイケイケな会社は、代表もイケイケだ。社長のプロフィールを見ると、業界のカリスマ的存在だったり、ニッチな市場を攻めているパイオニアだったり、華々しい立派な経歴をお持ちだったりする。顔にも自信がみなぎっている。見るからに成功者だ。

そこで、実際に、自分がその会社で働く姿を想像してみるのだ。イメージはできるだけ具体的に。

たとえばこんなふうに。

あなたは、中途採用面接を受ける。今の時代はオンライン面接が多いだろう。最初は緊張していたが、始まってみれば社長や役員はとても気さくで、次第に話は弾み、あっという間に時間は過ぎた。面接であることを忘れて、ついつい熱い思いまで吐露してしまった。

幹部たちからは好評だったのか、その日のうちに内定をもらった。内定通知の電話越しに社長から、フランクに「で、いつから来られる?」と訊かれた。「ちょっと仕事の引き継ぎ期間もあるので、すぐには…」と答えると「あっ、そう。まあいいけど、出来るだけ早い方がいいね」と返答される。心なしか向こうのテンションは少し下がっているように感じた。せっかく新しい仲間として受け入れてくれようとしているのに、水を差すのは気が引ける。ちょっと肩身の狭い思いをしながら、入社日を調整する。

そして、現職の上司には退職の旨を告げる。「お忙しい中すみません。お話ししたいことがあるのでお時間頂戴できますか」と連絡。普段であれば「ごめん、ちょっと今忙しいから後でね」とリアクションをされるところ、向こうも察したのか、今回はすぐに面談の場を設けてくれる。部長や役員からは引き留めがあったりする。「期待していたのに、残念だ。でも新たな挑戦を応援するよ」そう言われ、お世辞だということは分かっているのに、若干の寂しさを感じる。
建前の理由と本音の理由を上手く使い分け、同僚や近い先輩にも報告をする。直接仕事上で関わりの深いチームのメンバーに対しては、負担が増えることを申し訳なく思いながら、仕事の引き継ぎをする。

引き継ぎ期間は十分に設けたはずだが、慌ただしく毎日は過ぎ、あっという間に退職日が訪れる。厳密には出社最終日だが、リモートなので「お世話になりました」のメールを部署内の人たちに一斉でメール送信するだけだ。返信があっても、形式的な文面のものばかり。もちろん送別会などは無い。「まぁこんなものだよな」そう思って、今まで働いてきた時間と、そこで築いた関係の薄さに、虚無感のようなものを覚える。

そして、転職先の入社日まで、有休があればそれを数日消化する。最初は「久々の長期休暇だな。大人の夏休みみたいなものかな」と浮き足立つも、半日何もしないでボーッとしていると、次第に「果たして次のところでやっていけるだろうか」と不安な気持ちが心を占めていく。結局、思っていたほどリフレッシュできないまま、転職先の入社日を迎える。

転職先のベンチャー企業。六本木だか渋谷だかにあるお洒落でキラキラしたオフィスに、緊張しながら入って行く。出迎えてくれたのは、年下の上司だ。「君か。今日からよろしく!」やけに明るく馴れ馴れしい挨拶で迎えられる。一緒に社内を回って、自分のことを各部署に紹介してもらう。部門のマネージャーはみな若く、一様にやり手の雰囲気がある。どの人も声が大きく、やる気に満ち満ちているように見える。きっと大学の体育会系の部活で鍛え上げられてきたのだろう。

そして、見たところ若者ばかりのチームメンバーの前に立つ。恐らく二十代のメンバーばかりだ。「はい、みんな一旦手を止めて。注目。新メンバー紹介するよ。では、簡単に挨拶をお願い」上司からそう促され、それまで賑やかだったオフィスが一瞬静寂に包まれる。それから、おっさん特有の堅苦しい挨拶をして、沈黙を破るのだ。みんなの反応が気になる。にこやかな人も居れば、無表情だったり半笑いの人も居る。まばらに拍手がパチパチと鳴り、「じゃ、みんな作業戻って」と上司の言葉で、またオフィス内に楽しそうな談笑が戻る。「君のデスク、ここね。じゃ、わかんないことあったら訊いて」そう言い残して上司は去っていく。目の前には真新しいMacBookだ。

これから毎日、ここで仕事をするのだ。

想像できただろうか。

するとどうだろう。
「うわー、めっちゃ楽しそうじゃん、俺もここでバリバリ働こう!」と思える人であれば、それはさっさと転職したほうがいい。多分それは性に合ってるのだろう。この記事の内容はあくまで「仕事のやる気が出ないときの対処法」なので、そのような方はもうこれ以上読み進める必要はない。なぜならすでにもうやる気は十分出てるもんね。がんばれ。

けれど、少なくとも私は、そこで働く姿を想像してみると「うわー、この中で絶対自分一人だけ浮くじゃん・・」と、途端に気持ちは萎えてくる。「ここで自分はやっていけるはずないなぁ」と思えたら、ある意味これはもう勝ったも同然だ。

そして極めつけは、ベンチャー 転職 後悔」等のキーワードで検索サイトを覗いてみる
そうすると、わんさか「転職して失敗しました」エピソードが出てくる。そのような話を読んでいるうちに、不思議と「あっ、やっぱ今のままでいいや。というか今の職場は結構恵まれてるのかも。ほどほどでいいから、ここで頑張ろう」という気持ちになっている。
つまり、こうすることで最終的には、あえて自己肯定感をペチャンコに潰してみるということだ。
そこで腐って「俺なんかやっぱダメだ・・」と思う人も居るかもしれないが、「もうちょっと今のところで頑張ってみよう」と思えれば、儲けものだ。その時には、やる気がみなぎるというほどでもないが、不思議と足は前に進んでいる。

退路を断った人間は強いのだ。

余談

上で紹介した3.の対策に関しては、実は以前に、ベンチャー寄りな企業で働いたことがあるので、個人的に想像がしやすいということもあった。そこで勤務したことは、自分の人生において「間違った」とまでは言わないが、やっぱり「ちょっと血迷ってたかな」という思いもある。でも無駄ではなかったと思っている。多分それらの経験も、きっと今に繋がっていると思うからだ。

ちなみに、当時はこんな感じだった。

・社長によるフィーリング面接
・そして採用理由の不明なポテンシャル採用
雇用契約書はあったが記載の給料は払われず
就業規則は無し、勤務時間の規定も無し
・有休制度は無く、残業代も無い(残業はある)
・「社保あり」と聞くも入社後数か月は無かった
・自発的に朝7時に出勤して謎の自己啓発活動
・始業前に自発的に新入りが出勤してトイレ掃除
・朝礼で、十数個ある経営理念を全員復唱
・朝礼で経営理念絡みのエピソード披露
・週報でも、経営理念エピソード記載強要
・社員が増えすぎていきなり事業所移転
・社長の予定が不透明で謎の連日不在
・そしてブログで知る社長の遠方出張
・休日でも電話やメールでの緊急呼び出し
・無視すると休み明けに社長直々による公開処刑
・休日でも緊急出社対応(休日手当は無し)
・アルバイト社員にも求める「経営者的視点」

なるべく主観を入れずに事実だけ書いたつもりだが、ザッと挙げてもこれくらい思い浮かんだ。今は変わったのかな。知らんけど。

ただ、上で、やけに具体的なイメージによって自己肯定感をゼロにする方法を紹介したわけだけれど、実際この時の経験のおかげで、そういう感覚を養えたというのもあると思う。当時はガムシャラに突き進んで全く立ち止まることはなかったけど、後で冷静になって考えてみると、やっぱり「んん?!」ということも多かった。でもそれも含めて、今に繋がる大事な価値判断基準を得ることができたというのは、きっと選択肢としては間違っていなかったと言えるんだと思う。結果論ではあるけれど。

いやぁそれにしても懐かしい。実は今でも夢に見ます。そこで働いていた時の夢。起きたら寝汗がすごい。なぜでしょうね。他にも何か思い出したら、また別途記事に書こうかと思う。

やっぱり私は、現時点では、今の環境がベストだなと再認識した。そこそこ頑張れるだけのやる気が出れば、きっとそれで十分なのだ。