あさぶろ日記

note のほうに書いている記事を保管しているだけです。

BIG BOSS を見ていて思い出した昔の上司の話。

少しだけ昔話。

ずっと前、私が新卒で初めて勤めた会社で、対照的な二人の上司が居た。

・腕があるが気難しい、H課長

・人タラシでひょうひょうとしている、K課長

私は、どちらの上司も好きだったが、なかなかタイプが違うなと思っていた。
直接的にこの二人同士が対峙する場面は無かったように思うが、それぞれに歩んできた道のりが違っていたためか、二人が仲良くしている様子は見たことが無かった。そして後になって知ったが、彼らが歩んでいく道も、違っていた。

H課長は、技術的・専門的な畑をずっと歩いてきて、仕事をするうえでも、ぺーぺーの担当者レベルの私の仕上げた成果物についても、結構厳しく、あれこれと具体的な意見をくれた。かなり鋭い指摘を貰えることもあってスキルというか視点が磨かれるような思いがした。彼は、取引先の業者からも信頼が置かれていて、「この分野のことはこの人に聞けば間違いない」という感じだった。

一方のK課長は、仕事の細かい内容については、特に何か意見を貰った記憶は無く、もっぱら一緒に飲みに行った時の記憶ばかりが増えていった。とは言え、彼自身は仕事ができないということでは全く無く、始業時間よりずっと早い朝7時前には出社して、予定している仕事は全て午前中のうちに片付けるらしかった。冗談か本当か、彼本人が、お酒の席の場でそう言っていた。そして、普段は談笑していておちゃらけているが、何かトラブルがあった時には率先して的確な指示や全体的な動きのコントロールを行っていた。まさにマネジメントの能力に長けた人物という感じだった。

私はその後、勤めていたその会社を離れてしまったので、その後の詳細は分からない。

だが、聞くところによると、H課長は現在、スペシャリストという扱いで社内で仕事をしているらしいが、既に役職は無くなって、もう定年も間近。課長より上の階級に上がることは無かったと聞いている。

他方で、K課長はどんどん昇級していき、今やどうやら部長職とのこと。現在どのような状況なのか詳しくは分からないが、きっと今も持ち前のコミュニケーション能力と、人を巻き込む力と、全体把握力で、組織をガンガン引っ張っているのだと思う。

ふと仕事をしていて「自分は将来どうなりたいのだろう」と思った時、彼らのことが頭に浮かぶ。
とは言え、具体的なキャリアを考える上でのロールモデル、と言えるほど、はっきりしたイメージではない。専門分野の道を突き進むのか、それともマネジメントの道を行くのか、という二択でもない。そもそも、今も昔も彼らの仕事内容について私はよく知らないし、今私が就いている仕事、将来的に携わっていくであろう業務や職務も、恐らく、彼らが担当していたものとは異なるだろうとも思う。だから、自分の未来の姿を彼らに重ねて想像するわけではない。その「どうなりたい」というイメージの先にあるのは、決して具体的な業務の姿ではないのだと思う。

ただ、どちらの課長も、私にとっては、人望があって仕事のデキる男だったなと思う。言うなれば仕事に対する向き合い方の話。

色んな会社、職場を見てきたが、「これぞ理想の上司だ」という人は案外少なかった。理想の上司とは?言語化するのは難しい。ただ、彼らのどこかしらの部分に、私の描くイメージがちょっぴりある気がしている。

果たして自分は、理想の上司、に近付いているのだろうか。

ちなみに、最近話題でテレビにもよく出ている野球監督が、その当時のK課長の言動とよく似ていたので、ふとそんなことを思い出した。